バツイチの未婚の母として出産、37歳でシングルマザーになったnaokoです。
私は子どもを産んだ後、3月末に育児休暇を切り上げ、4月から仕事に復帰しました。
里帰り出産をし、出産後もずっと実家で両親のサポートを受けながら暮らしていたこともあり、職場復帰前に地元に戻り、娘と二人きりの生活がスタートしはじめたばかりの頃は本当に不安でした。
それでも今後は私が働きながら1人で赤ちゃんのお世話をして、子どもを育てていかなくてはなりません。
そんな不安のなか本当に助けられたのが、女性労働協会の「ファミリーサポート事業」でした。
この子育て支援制度は、シングルマザーにこそ活用してほしい制度です。
お住まいの市区町村にない場合もありますが、もしあるようでしたらすぐにでも登録し活用してほしい「ファミリーサポート事業」についてご紹介します。
ファミリーサポート事業とは
ファミリーサポート事業とは、厚生労働省が推進し全国的に行われている地域で子育てを助け合う事業です。
平成29年度の実績では、全国863市区町村に「ファミリーサポートセンター」が設置されており、
- 援助を受けたい「依頼会員」57万人
- 援助を行いたい「提供会員」13万人
この関係性によって成り立っている育児支援制度です。
その運営先は、市区町村から委託を受けた社会福祉協議会やNPO法人となっています。
依頼会員に登録すると、保育園などの送迎や子どもが病気になった時の預かりなどのサービスが受けられます。
援助をしてくれる(預かってくれる)のは同じ地域に住む「提供会員」で、60歳代が一番多く、子育てが一段落した先輩お母さんなどの女性会員が95%近くを占めています。
提供会員になるには事前にきちんとした講習を受けなければならず、子育て経験にプラスして、
- 病気やその手当の基礎知識
- 事故がないような安心安全の知識
- 子どもの成長に合わせた遊び方
これらを学んでいるので、依頼会員であるお母さんは、安心して子どもを預けることができるのです。
参考 一般財団法人 女性労働協会スポンサーリンク
依頼会員に登録した私の体験談
私自身、4月から働きに出るにあたり、すぐに地域のファミリーサポートセンターに会員登録しました。
地域によって多少の差はあるかもしれませんが、私の住んでいる市では、
- 登録・年会費は無料
- 市内に居住又は勤務している
- 小学6年生までの子どもの保護者
これらが条件で、この条件を満たしている人なら誰でも登録できました。
私は働いている間、娘は保育園に預けていました。
ですが、保育園に通わせていると、当然いろいろな病気をもらってしまいますよね…。
赤ちゃんのうちはそうでもなかったのですが、1歳以降はしょっちゅう熱を出したり、水ぼうそうにうつってしまったりと、保育園からの呼び出しが多くありました。
感染症などは熱が下がっても何日か登園できず、看病のために私は仕事を休まなくてはなりません。
実家の母に頼ることもありましたが、実家とはそれなりに離れていてすぐにお願いできないこともあり、そんな時はファミリーサポートに連絡を入れていました。
ファミリーサポートの援助の流れ
私が住んでいる市のファミリーサポートセンターにはコーディネーターさんがいて、私のような依頼会員と提供会員をマッチングしてくれます。
「いつ、どのような援助をしてほしいか」
このようにファミリーサポートセンターに電話すると、その後30分もしないうちに、
「提供会員の○○さんが、援助可能です」
という連絡が入ります。
なるべく、近くに住んでいる提供会員さんを選んでくれるので、他人とはいえ「頼れるご近所の先輩お母さん」という感じで、気持ち的にも救われました。
援助をお願いする時間によっては、お昼を用意しておいたり、夜ご飯やおやつを用意しておかなくてはなりませんが、その間は提供会員さんがしっかり様子を見ていてくれ、あとから報告を聞くことができます。
小さいうちなら、何回おしっこやうんちをしたとか、食欲の有無、機嫌が良くどんな遊びをしたなど…報告書に書かれています。
帰宅後にその報告書を読みながら、預かってもらっていた間の様子を振り返り、料金を支払って終了です。
提供会員さんは、その後、ファミリーサポートセンターに報告書を提出します。
決まった提供会員さんとのお付き合い
結果的に、私の場合は2名の決まった提供会員さんにお願いすることが続きました。
私は娘が病気の時に援助を依頼することが多かったのですが、
「できればママがいいけれど、ファミサポの○○さんとなら待っていられる」
不安な娘からすれば、毎回知らない人が来るより、よく知っている「ファミサポの○○さん」が来てくれることは心強かったようです。
よく「遠くの親戚より近くの他人」と言われますが、まさにその通り。
実家とは多少離れていますし、必ずしも母が子守りに来てくれるわけでもなかったので、困った時に本当に何度も助けられました。
「ファミリーサポートのおかげで、シングルマザーでも仕事と育児を両立できた」
こういっても過言ではないと思います。
ちなみに、提供会員のうちお一人とは今でもとても仲良しで、援助に関係なく、一緒にドライブに行ったりご飯を食べたりと、本当に身内のような存在として付き合っています。
シングルマザーなら料金面でも安心
ファミリーサポートセンターのサービスを利用するには、料金がかかります。
私の住んでいる市のセンターの場合、
通常預かり料金 *居住地による
平日 | 7:00~19:00 | 300円 / 30分 |
---|---|---|
19:00~22:00 | 350円 / 30分 | |
土日祝日 | 7:00~22:00 | 350円 / 30分 |
病児の預かり料金 *居住地による
月〜土曜日 | 7:00~19:00 | 900円 / 1時間 |
---|
通常の預かりで依頼できるのは、保育園の送迎などです。
これに食事代やおやつ代がかかった時や、提供会員の交通費などを別途支払います。
この料金体系自体、それほど高いものではありませんが、私がよく利用した「病児の預かり」であれば、児童扶養手当の支給を受けている「ひとり親世帯」は利用料の一部を市から助成してもらえます。
フルタイムで働いているシングルマザーであれば、
「子どもが病気なのに仕事に行かなくてはならない」
こんな状況はよくあることでしょう。
病気のときなど緊急時に預かってもらえるとシングルマザーとしてはとても助かりますし、料金が安いのは嬉しいですよね。
助成制度やその助成金額は地域によって違いがありますので、お住まいの地域のファミリーサポートセンターや役場の担当部署に確認してみてくださいね。
日常的に使ってシングルマザーも息抜きを
私の場合は、ほとんど「子どもが病気のとき」に援助を依頼していましたが、ファミリーサポート事業全体をみると、日常的な預かりのほうが多く利用されています。
「仕事の出勤・退勤時間と保育園の送迎時間が合わない。送迎をお願いしたい」
「美容室に行く時間だけ、子ども(赤ちゃん)を預かってほしい」
「放課後、自分が帰宅するまで子どもを預かってほしい」
「子供を塾へ送り届けてほしい」
などです。
シングルマザーは本当に日々が忙しく、息抜きどころではないでしょう。
でも、1日くらい、数時間くらい、ゆっくりする時間も必要ではないでしょうか?
たまにはマッサージに行ったり、友達とおしゃれなカフェでおしゃべりして楽しみたいことだってあるはずです。
ファミリーサポートは、そんな時に利用しても構わないのです。
タレントの小倉優子さんもシングルマザー時代、仕事・育児・家事をやり抜くコツは「人に頼ること」と言われています。

お母さんの元気のためにも、たまには子どもを預かってもらい、息抜きしてみてはいかがでしょうか。
私は、今は再婚して家族3人楽しく暮らしています。
現在の夫となる男性と出会ってから、ほとんど自宅で子どもを含めたデートを楽しんでいましたが、1度だけファミリーサポートにお願いして娘を預かってもらい、ふたりきりで飲みに出かけたことがあります。
2時間くらいのデートでしたが、本当に楽しかったです。

まとめ
シングルマザーとして必死に働き、一人で子育てするのは本当に大変です。
そんなとき「誰かの手を借りたい」と思うことはありませんか?
ファミリーサポートは「そんな子育て中のお母さんを手伝ってあげたい!」と思っている、地域の方々によって成り立っている事業です。
あなたひとりだけで全てをこなしていくのは大変ですので、必要なときはぜひ力を借りましょう。
ファミリーサポートの支援サービスは、シングルマザーにとって困ったときに頼れる「近くの他人」です。
まずはお住まいの地域にファミリーサポートセンターがあるかどうか、ぜひ調べてみてくださいね。
