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教育費の大学無償化!低所得シングルマザーに「大学等修学支援法」を解説

シングルマザーの教育費は大学無償化で変わる?「大学等修学支援法」を徹底解説

幼児教育だけでなく、大学も無償化になるらしいけど…母子家庭には関係あるの?

消費税増税に伴い耳にする機会の多くなった「大学無償化」

シングルマザーのなかには「具体的に母子家庭の教育費はどう変わるの…?」こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

2020年4月からスタートする大学無償化(大学等修学支援法)は、母子家庭や父子家庭といった低所得者世帯を対象とした、学生の将来に頼もしい支援策です。

今回はその支給要件・手続き方法・申請時期、新制度によって子どもの進学費用にどう影響するのかを徹底解説していきます。

大学無償化制度とは?

大学無償化制度とは?

2019年5月10日「大学等における就学の支援に関する法律(大学等就学支援法)」が成立。

それにより、大学などの高等教育の無償化が2020年4月からスタートする運びとなりました。

経済的な負担を一手に担うシングルマザーにとって、多額の費用が掛かる大学進学は子どもの教育費の中でも大きな問題のひとつですよね。

学資保険や積立金、教育ローンや奨学金などの数ある選択肢の中で、今回の大学無償化の動きが進学費用にどう影響するのか気になるところです。

「大学等就学支援法」とあるように、対象となる進学先は大学のみではないことも大きなポイントです。

子どもの将来の選択肢を広げるためにも、早速新制度についてチェックしていきましょう。

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高等教育の無償化の趣旨と概要

高等教育の無償化の趣旨と概要

大学無償化(高等教育の無償化)は、以下の2点を目的に創設された制度です。

  • 低所得者世帯であっても社会で自立し、活躍する人材を育成する大学に進学できるよう経済的負担を軽減する
  • 子育てにかかる費用を懸念し、急速に進む少子化への対策

支援対象となる学校は?

大学無償化、こう聞くと大学のみが支援の対象だと思いがちですよね。

大学、短期大学、高等専門学校ならびに各種専門学校

上記の通り、大学等就学支援法は専門学校も支援の対象となっています

そのため、高等学校卒業後は就職の道を選ぶしか方法がなかった母子家庭世帯の学生の、進路選択の幅を大きく広げてくれることになります。

支援対象となる学生は?

支援対象となる学生は以下の通りです。

  • 住民税非課税世帯、それに準ずる世帯の学生
  • 学業成績と学習意欲に関する要件を満たしている者

大学等修学支援法の実施はいつから?

2020年4月より実施が開始されます。

すでに大学に在学している学生も、申請手続きをすることで支援を受けることができます

大学無償化で、いくら免除されるの?

大学無償化で、いくら免除されるの?

今回の大学無償化で注目すべき大きなポイントが、下記2点です。

  1. 授業料等減免制度
  2. 給付型奨学金の支給拡充

授業料等減免制度

授業料の減免制度は、低所得世帯の学生に「学ぶ場に参画する機会を与える」ことを目的として支給されます。

各大学等が以下の上限額まで授業料等の減免を実施。

必要な費用は公費から支出されることになります。

国公立の大学であれば、授業料と入学金はほぼ全額免除となるため、母子家庭にとっては大きな経済負担の削減につながりますね。

私立大学に関しては、75%前後の授業料と入学料が免除されることになります。

授業料等減免制度

出典:文部科学省

給付型奨学金の拡充

奨学金には将来返済を必要とする「貸与型の奨学金」と、一定の条件をクリアすることで返済義務が免除される「給付型の奨学金」があります。

今回の大学無償化で拡充されるのは、返済義務のない「給付型の奨学金」です

その目的は、学生が学業に専念できるよう「学生生活を送るために必要な生活費をまかなうため」とされています。

支給元は日本学生支援機構であるため、手続きの際にもJASSOへの申請が必要となります。

給付型奨学金の拡充

出典:文部科学省

年収約270万円(非課税世帯)の支給例

国公立の大学の場合
奨学金入学金授業料
自宅生約35万円×4年約28万円約54万円×4年382万円
自宅外生約80万円×4年536万円
私立大学の場合
奨学金入学金授業料
自宅生約46万円×4年約26万円約70万円×4年490万円
自宅外生約91万円×4年670万円

学業成績と学習意欲に関する要件とは?

学業成績と学習意欲に関する要件とは?

ここまでで分かるように、今回の大学無償化支援は全ての学生を対象としたものではなく、「低所得を理由に進学の道を諦めざるを得ない学生たちを救済する措置」となっています。

そして、支援を受けた学生が大学でしっかりと勉学に励み、社会で活躍できる人材を担うことを目的としています。

そのため、支給には高等学校在学時の成績だけでなく、レポートの提出や面談等により本人の学習意欲や進学目的を確認することが定められています。

また、進学後も学習状況について厳しい要件が課され、これに満たない場合には支援が打ち切られることもあるので注意が必要です。

以下のような場合には、支援は即打ち切られることになります。

  • 退学、停学の処分を受けた場合
  • 修業年限で卒業できないことが確定した場合
  • 修得単位数が標準の5割以下の場合
  • 出席率が5割以下など学習意欲が著しく低いと大学等が判断した場合

出典:文部科学省

また、大学等が「警告」を行ったにも関わらず経過が改善されなかった場合にも、支援打ち切りの対象となります。

  • 修得単位数が標準の6割以下の場合
  • GPA(平均成績)等が下位4分の1の場合
  • 出席率が8割以下など学習意欲が低いと大学等が判断した場合

出典:文部科学省

大学無償化の手続き方法

大学無償化の手続き方法

2020年4月から始まる大学無償化制度。

その手続きには次のように段階を経て、手続きを行う必要があります。

ステップ1:支援の対象世帯になるかを確認

まず第一に、あなたの世帯が高等教育の就学支援新制度の対象であるかどうかを調べる必要があります。

日本学生支援機構の「奨学資金シュミレーター」では、進学にともなう授業料や生活費、利用できる奨学金について調べることができます。

まずはぜひ一度チェックしてみてくださいね。

ステップ2:JASSOへの申請手続き

給付型奨学金については、生徒が高校を通じて日本学生支援機構(JASSO)に申し込み手続きをする必要があります。

現在の経済状況、マイナンバーカードの提出、学業や進学意欲についての確認など、書類手続きは多岐にわたります。

ぜひ高校の担当教諭と相談しながら手続きを進めていってくださいね。

また、すでに大学等に在学している対象学生は、自身で経済状況やマイナンバーカードをJASSOに提出する必要があります。

学業や学習状況については、大学等がJASSOへ報告することになります。

ステップ3:大学等修学支援法の対象校の確認

大学無償化の対象となる学校の公表は、2019年9月20日頃文部科学省より実施される予定となっています。

希望の進学先が対象校であるか、HP等で確認しましょう。

ステップ4:審査結果を受け取り、受験手続き

12月に入ると、奨学金審査の結果内容がJASSOから高校等に届くことになります。

年明けには各学校の入学審査が始まります。

ステップ5:4月の入学時には減免申請を

晴れて入学となった際には、入学金と授業料についての減免を大学等へ申請する必要があります。

必要書類の有無については、大学等によく確認するようにしましょう。

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まとめ:大学無償化制度は低所得者世帯への救済措置

大学無償化制度は、あくまでも進学する意欲と能力を持っている低所得者世帯の学生へ向けられた救済措置です。

これまで高額な進学費用を必要とし、その負担のために大学進学を諦めていた学生にとっては大きな希望の光となることでしょう。

その一方で、支援対象とならない中間所得世帯の学生たちの多くは、貸与型の奨学金を借り入れることで大学進学を可能とし、卒業後も奨学金の返済に追われるという現実が残されていることもまた事実です。

また、必要な費用のほぼ全額が支援対象となる国公立大学に比べ、その他の私立大学や専門学校では、支援金以外の費用が必要となってきます。

「大学無償化」という言葉だけに踊らされることなく、子どもの教育費については、学資保険や積立金などで計画的に準備する気持ちも忘れずにいたいですね。

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