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未婚ひとり親家庭のみなし寡婦控除【税軽減】シングルマザーのメリット・デメリット

未婚ひとり親家庭のみなし寡婦控除【税軽減】シングルマザーのメリットやデメリットは?

2019年12月10日、与党税制協議会において、年間所得500万円以下の未婚のひとり親を「寡婦(寡夫)控除」の対象とすることが決定しましたね。

これにより、年間所得500万円以下の未婚のひとり親家庭は、

所得税最大35万円
住民税最大30万円

上記が所得から差し引かれる所得控除を受けられ、税負担を軽くすることが可能となります

シングルマザーの貧困は、子育てと仕事の両立の難しさにあることから、控除の要件に婚姻関係の有無があることは、以前から問題視されている点でした。

この「未婚のひとり親家庭の税軽減」の決定では、婚姻歴による格差が解消されることになりますが、一方で新たに設けられた所得制限を疑問視する声もあがっています。

ここでは、未婚のひとり親家庭の「みなし寡婦控除」について、その内容を詳しく解説していきます。

そもそも、寡婦(寡夫)とは?

そもそも、寡婦(寡夫)とは?

寡婦(寡夫)とは、配偶者と死別・離婚した後に再婚をしていない方を意味します。

寡婦控除は「一般の寡婦」と「特別の寡婦」「寡夫」に分けられ、要件や控除額もそれぞれに異なります。

一般の寡婦

  • 夫と死別(生死不明を含む)・離婚した後に婚姻しておらず、扶養親族又は生計を一にする子(総所得額38万円以下)がいる
または、
  • 夫と死別(生死不明を含む)後、婚姻しておらず、合計所得金額500万円以下

特別の寡婦

一般の寡婦が次の全ての要件を満たす場合

  • 夫と死別(生死不明を含む)・離婚した後に婚姻していない
  • 扶養親族である子がいる
  • 合計所得500万円以下

寡婦(寡夫)控除の内容

性別一般/特別/寡夫ひとり親の要因親族要件所得要件控除額
女性一般の寡婦死別(※1)・離婚扶養親族または生計を一にする子(※2なし27万
死別なし500万以下27万
特別の寡婦死別・離婚扶養親族である子500万以下35万
男性寡夫死別・離婚生計を一にする子500万以下27万

※1:死別には生死が明らかでない場合も含む
※2:生計を一にする子は合計所得38万円以下に限る

子どもがアルバイトなどで収入がある場合でも、合計所得38万円以内であれば、一般の寡婦の対象になり得ます

子どもを育てるシングルマザーの多くは、控除額35万円の特別の寡婦に当てはまるのではないでしょうか。

一方、ひとり親である要件が「死別・離婚」に限られていることからも、未婚のシングルマザーはこれまで寡婦控除の対象でなかったことが分かります。

未婚ひとり親家庭のみなし寡婦控除適用でどう変わる?

未婚ひとり親家庭のみなし寡婦控除適用でどう変わる?

寡婦控除は、所得から一定の額を差し引くものです。

控除額を差し引いた後の所得額によって、税額は決定されます。

そのため、寡婦控除が未婚のひとり親にも適用される一番のメリットは、他のひとり親家庭と同様に税負担が軽減する点にあると言えるでしょう。

加えて、寡夫控除額は27万円から35万円に引き上げられ、シングルファザーの生活をより支える内容となっています。

改正前改正後
ひとり親の要件死別・離婚死別・離婚・未婚
所得制限
※ 一般の寡婦控除の場合
なし500万円以下
寡夫控除額27万円35万円

一方、今回のひとり親支援の見直しにより、男性だけに設けられていた年間500万円以下の所得制限は、女性も対象となることが決定しました。

年間500万円以下の所得制限がデメリットに…

未婚のひとり親家庭の税負担が軽減され、シングルファザーの控除額が増えるといったメリットの一方、今回のみなし寡婦控除では下記のデメリットが懸念されています。

新たに設けられた所得制限

前述の通り、今回の協議では、婚姻歴の格差と共に「男女間の格差をなくす」という観点から、一般の寡婦控除にも500万円以下の所得制限を設けることが決定しています。

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果(厚生労働省)によると、母子家庭の就労年収の平均額は200万円。

就労年収400万円以上の家庭は、全体の9.2%となっています。

一方、父子家庭の平均就労年収は398万円で、年収400万円以上は全体の39.9%です。

そのため、年間所得500万円以上の母子家庭(シングルマザー)の割合は、決して多いとは言えないでしょう。

しかし、この所得制限により、年収500万円以上の母子家庭は所得控除の対象外となってしまうため、なかには増税を懸念する声も上がっています。

未婚の児童扶養手当受給者への臨時・特別給付金の継続廃止

2019年度の臨時・特別給付金として設けられていた、未婚の児童扶養手当受給者への上乗せは、この度の合意を受けて廃止されることになりました。

児童扶養手当の上乗せは、2019年10月からの消費税率引き上げに伴い、子どもの貧困に対応するために設けられた給付金です。

原則として、2020年1月の児童扶養手当の支給に合わせ、17,500円を支給することになっています。

しかし、この度の「未婚のひとり親家庭のみなし寡婦控除」の合意決定を踏まえて、この制度は今後継続しないことが決定しました。

まとめ|今後も注目していきたいひとり親家庭の税軽減

今回の与野党の合意により、ひとり親であれば、結婚の有無や男女の区別なく「寡婦(寡夫)控除」が受けられることが決定しました。

全てのひとり親家庭が隔たりなく控除を受けられることを目的としているものの、実際には、男女間で年収に大きな差があるのが現状です。

また、男女問わず、ひとり親家庭の年収の低さが子どもの貧困を生み出している現実は変わりません。

税制問題は一見難しく、気付かない間に増税に繋がるというケースも見受けられます。

ひとり親家庭を取り巻く問題の更なる改善のためにも、それぞれが関心を持つことを忘れずにいたいですね。