皆さん、こんにちは。
フィリピンに海外移住中のシングルマザー”Sherly”です。
突然ですが、最近「無職の専業主婦」のという言葉が話題になっているのをご存知でしょうか?
主婦の年金半減が提案され、物議を醸しています。
世の中の主婦は本当に働きたくて働いているのでしょうか?
また、好きで専業主婦になりたくてなっているのでしょうか?
家庭には色々な事情があるはずで、本当は専業主婦になることを望んでないというお母さんもおられると思います。
実は私もその1人でした。
まわりから言わせれば、
「専業主婦なのに働きに出たいなんて、なんて贅沢な悩みなの!」
こんなふうに思われてしまうかもしれませんね…。
ですが「社会復帰したい」私のこんな望みが、私の場合は離婚の原因にまで発展してしまいました。
今回は私の離婚体験談となりますが「社会復帰したい妻」と「妻には家にいてほしい夫」の心理を紹介したいと思います。
子持ち専業主婦の実態
専業主婦というと皆さん、どんなイメージがありますか?
お昼はお友達とおしゃれなカフェでランチやショッピングを楽しんだり、お料理教室や習い事に通い、夜は美味しい料理を作ってご主人の帰りを待つ…そんな結婚生活を望んでいる女性も多いのではないでしょうか?
私もそんな結婚生活を夢みていた1人ですが、実際の結婚生活はそんなにいいものではありませんでした。
私は結婚を機に仕事を辞め、晴れて夢の専業主婦になりました。
しかし元夫は、職業柄朝早く起きて仕事に行き、夜帰宅するのは深夜23時…なんてことはしょっちゅうで、休日出勤も多くありました。
夫婦で過ごせる時間も短いままに、妊娠が発覚。
妊娠当初、まだ私は育児がそんなに大変だという実感も湧いておらず、そんな寂しい生活に終止符を打つべく子供を出産したら何か仕事をしたいと思っていました。
ですが…皆さんご存知の通り、実際に出産してみると育児がいかに大変か…身をもって知りました。
授乳は2時間おき・夜泣き・黄昏泣き・慣れない長時間の抱っこによる手首の腱鞘炎…睡眠時間も体力も相当削られました。
私には兄妹がいるのですが、私達兄妹をここまで育てあげてくれた母を何度崇めたことか。
出産後も元夫は変わらず激務だったので、ほぼワンオペレーション育児。
たまの休みも「疲れているだろうから」と元夫を気遣って「家事や育児を手伝ってほしい」「どこかに出掛けたい」とは言えませんでした。
そうこうしているうちに、夢のマイホームを購入。
ご近所付き合いも増えました。
休日に近所の子達は自宅の前で父親と遊んでいましたが、わたしの子どもは私と遊んでいました。
男の子なのでやはり男性がいいのか、他のお父さんに肩車してもらったり、私のできない遊び方で構ってもらえると喜んでいました。
町内対抗の組運動会ですら寝ていて参加しないほど、近所付き合いをしなかった元夫。
おそらく、ご近所の方は私のことをシングルマザーだと思っていたでしょう(笑)
私も子供のことに精一杯で、元夫に構う余裕などなくイライラと不満が募っていきました。

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社会復帰したい心理
しばらく経つと最初ほど手もかからなくなり、多少自分の時間が持てるようになりました。
ですが、1日中子どもと2人きり。
子どもはまだ会話としての言葉が話せないので、話し相手がおらず私はずっと孤独を感じていました。
1日の中でした唯一の会話が、スーパーのレジの店員さんだけだったことなんて何度もあります…。
女性は話すことでストレスを発散すると聞いたことがありますが、本当にそうですよね。
たまに友人達と会う機会があっても、友人は社会人としてバリバリ働いており、
”社会から置いていけぼりをくらった”
そんな思いがありました。
この孤独感から抜け出すために、趣味など没頭できるようなことを探しましたが…それでわたしの孤独は解消できるわけではありませんでした。
”家庭を守る妻”である私を望んだ元夫
子どもが1歳半になった頃、パートにでも出ようかと元夫に相談しました。
ですが、元夫は大反対。
「男が外に出て働き、妻は家庭を守って欲しい」
専業主夫や共働きが一般的になってきているこのご時世、まだそんなことを考えている人がいるのかと正直私はびっくりしてしまいました。
もちろん子どものことは第一に大切ですし、元夫も含めて家庭を大事にしたい気持ちはあったのですが、家事や育児ってなかなか評価してもらえませんよね。
特に育児は仕事のように毎日決められたことをこなすわけではなく、イレギュラーなことばかり起こります。
日本の専業主婦を賃金に換算すれば”年収1,000万円”と言われますが、まさにそれくらいの労働・責任感の必要な仕事です。
なのに専業主婦は評価されるわけではなく「無職の専業主婦」と言われてしまいます。
専業主婦の方が「世間から取り残された」と疎外感を感じてしまうのも無理がありません。
私からしてみれば「家を守るって…何?」と疑問でしたが、元夫は「もし家を開けている間に泥棒とか入ったらどうするの?」との言い分です。
私はホームセキュリティではありませんし、私がいたところで泥棒と戦えるほどの強さも持ち合わせていません。
結婚前には「申し訳ないけど一緒に働いて欲しい」と言っていたのになんだ…それと同時に私はその程度の人間にしかみられていないのか、と悲しくなりました。
社会復帰を反対されたことを機に離婚へ
私は結婚しても「お互いが自分の輝ける環境で、自分が輝ける仕事をしたい」というタイプの人間でした。
しかし夫は”家を守り、夫が仕事から帰ってくるころには暖かい夕食を作って待っている妻”が理想だったようです。
元夫の両親はずっと共働きだったため、鍵っ子として育った夫は自分の子どもにはそうさせたくなかったのかもしれません。
この価値観の違いについて、私は「結婚する前にもっとしっかり話しておくべきだった」と思いました。
それからも、私が仕事に出ることについて元夫と何度も話し合いをしましたが、結局平行線を辿るだけ。
それを元夫は疎ましく思ったのか、夫婦の距離は徐々に開いていき、元夫はギャンブルにのめり込んで借金をしたり自宅に帰って来なくなりました。

シングルマザーになることを決意
私は母親に相談しました。
すると私の母も、私と全く同じような状況だったそうです。
「女は家にいて子どもの面倒を見るのが当たり前」
こう言われ、働きに出ることを父に強く反対されていたそうです。
だから母は働きに出なかったのか、とその時に初めて知りました。
その後、父と離婚した母。
長い間専業主婦をしていたためブランクがありすぎて、社会復帰するのに苦労したと言いました。
「女性であっても、いざとなったら1人でも子供を養っていけるようにしておかなければだめだよ」
母は私にそうアドバイスをしてくれました。
この言葉を受け「夫がこのまま自宅にも帰って来ずギャンブルで借金を積み重ねられるなら、もう離婚しても構わない」と私は決意したのです。
結果的に、私は夫と離婚しシングルマザーとして生活していくことになりました。
資格も学歴もなかった私ですが、あえて日本よりも物価の安い国であるフィリピンを海外移住先に選び、今は仕事と育児の両立をしています。
シングルマザーが海外移住するというと大変そうだと思われますが、フィリピンでは子どもがいても女性が働きやすい環境が一般的なため、日本の古風な考えに縛られずかえって生きやすように感じています。

専業主婦で子育てに専念することももちろん素晴らしいことなのですが、今は働きたい主婦は働いても許される時代です。
わたしは元夫の理解を得られず離婚に至ってしまいましたが、同じ悩みを抱えている主婦の方、ぜひご主人と納得いくよう話し合ってくださいね。