母子家庭で、生命保険や医療保険・学資医療保への険加入は必要なのでしょうか?
保険はややこしくて考えるのも計算するのも苦手!という方も多いのではないでしょうか。
「金銭的な余裕はないけど…みんな保険に入っているよね」
「私になにかあったらこの子はどうなるんだろう…」
シングルマザーの方にこんな心配はつきものだと思います。
結論からお伝えすると、最低限の保険があれば過度な保険加入は必要ありません。
もちろんご家庭ごとの考えで手厚くしたい保障はあるとは思いますが、あなたご自身で考えた上で保険には加入するべきです。
一番良くないのは「いい人そうだし信頼できそうだから」という理由で、保険の営業マンに任せきって保険の内容を理解しないまま契約することです。
保険は住宅の次に高い買い物とも言われており、生涯で保険に1,000万円以上払う方もザラにいます。
また、日本人は世界一保険好きと言われており、社会人になったから保険くらい入らないといけないという固定概念がありますよね。
そうして ”いつも会社でお菓子を配っている顔なじみのおばちゃん” に誘われるがまま、保険に入る新社会人がゴマンといます。
保険が悪いわけでなく、内容を吟味せずに契約することがよくないのです。
今回はシングルマザーの保険について紹介しますが、この記事に関しても内容を鵜呑みにされるのはおすすめしません(笑)
あくまであなたご自身が保険加入を検討する上での一つの参考になればと思います。
保険の種類
シングルマザーが加入を検討する保険といえば、
- 生命保険
- 医療保険
- 学資保険
それぞれの保険の種類についてまず整理しましょう。
生命保険
保険といえば、生命保険を第一に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
生命保険には大きく分けて「掛け捨ての保険」と「終身保険」があります。
どちらも年齢による死亡率から保険料を割り出すため、加入年齢が上がれば月々の保険料もそれに伴い高くなります。
定期保険
掛け捨ての保険=定期保険は文字通り、死亡することがなければ払い損となる保険です。
月々の保険料は安く、
例)30歳女性 / 某保険会社 | |
---|---|
保険期間 | 60歳までの30年間 |
保険内容 | 死亡・高度障害保障 |
保険金 | 1,000万円の保障 |
解約返戻金 | なし(掛け捨て) |
月々の支払い額 | 約1,500円 |
上記の例の場合、某保険会社への月々の支払いは約1,500円となります。
終身保険
終身保険は保険料を生涯を払い続けるか、先にまとめて保険料を払い込むことで何歳で亡くなっても保険がおりる保険です。
例えば、上記と同じ某保険会社で30歳の女性が一生涯の終身保険に入るとします。
例)30歳女性 / 某保険会社 | |
---|---|
保険期間 | 終身 |
保険内容 | 死亡・高度障害・満期で保険金受け取り |
保険金 | 1,000万円の保障 |
解約返戻金 | あり |
月々の支払い額 | 約12,500円 |
この場合、某保険会社への月々の支払いは約12,500円となります。
定期保険と比べると保険料はかなり高いですよね。
ですが終身保険は、支払った保険料は貯金のように貯まる仕組みとなっていて、払い込んだ保険料に応じて、戻り金(返戻金)が支払われます。
つまり、終身保険は「死亡保障」と「貯蓄」を兼ねそなえた保険です。
医療保険
医療保険には様々な保険があり、長期の入院や手術をする際の一時金、またガン保険なども医療保険に含まれます。
ですが、大手術を行うような病気になった場合、日本国民全員が加入している健康保険の高額医療費制度を利用できます。
例えば100万円の医療費がかかっても、この制度を利用すると支払い額は約9万円で事足りるんですよ。
前述の某保険会社の場合、
例)30歳女性 / 某保険会社 | |
---|---|
入院給付金 | 5,000円 |
保険料払込期間 | 10年間 |
保険内容金 | 入院給付金 : 5,000円 |
解約返戻金 | なし(掛け捨て) |
月々の保険金支払い額 | 約850円 |
上記の条件で、某保険会社への月々の支払いは約850円となります。
もしあなたが10年間入院することがなければ、約10万円掛け捨てとなるため「貯金した方がよい」と判断する人もいます。
ですが、保険適用外の最先端医療であったり、より快適な部屋での入院を希望する場合などは自己負担になってしまいます。
こういった点に不安がある方は医療保険の加入を検討しても良いでしょう。
学資保険
学資保険は、子供の進学時期などに合わせて一定金額を払い込み、満期になったらまとまった保険金を受け取る保険です。
例えば、某保険会社で30歳の女性が現在0歳の子供の将来のために、学資保険に加入するとしましょう。
例)30歳女性 / 子供0歳 / 某保険会社 | |
---|---|
払込期間 | (被保険者)17歳満期 |
保険期間 | (被保険者)22歳満期 |
保険金 | 約2,100,000円 *戻り率 約101.2% |
解約返戻金 | あり |
月々の支払い額 | 約10,000円 |
上記の条件で、某保険会社への月々の支払いは約10,000円となります。
満期になれば約101.2%の戻り率で保険金が受け取れますので、貯金しておくよりは少しお得な保険です。
さらに、母親である契約者が死亡したときや所定の高度障害状態になった際は「保険料の払込が免除」となりますので、子供がいる家庭は学資保険に加入されているケースが多いです。
一点注意点をあげるとすると、学資保険は掛け捨ての保険ではありませんが、途中で解約してしまった場合払い込んだ満額は戻ってきません。
早く解約すればするほど損になります。
学資保険に加入していれば保障がついた上で貯金もできるというメリットがありますが、その保険料は決して安くはありませんよね。
家計の変化で解約の可能性があるならば、よく検討する必要があります。
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保険や保険会社の選び方
さてここまで整理したところで、なんとなく、
「この保険、ちょっと気になるな…」
「加入するかわからないけど、詳しい保険内容を知りたいな」
このように思った方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめするのが、複数の保険会社から保険商品を選べる比較サイトにアクセスし、気になる保険について調べてみることです。
ただし、比較サイトを運営している「保険代理店」の情報だけを盲信するのはやはりよくありません。
下記2点を念頭におきつつ、保険の比較サイトを利用しましょう。
ファイナンシャルプランナーに無料相談できる!
保険代理店はコミッションビジネスで成り立っている
複数の保険を取り扱っている保険代理店は、様々な保険会社の商品を取り扱っています。
このような代理店を利用するメリットは、比較検討から問い合わせ・契約まで一括でできることですよね。
保険代理店は、保険を販売した後、販売した商品の保険会社から販売額の数%の手数料をもらうビジネスモデルで成り立っています。
例えばA社が自社の保険を売る利益と、代理店がA社の保険を売る利益では、当然代理店側が得る利益は少ないのです。
このコミッションは、保険会社と代理店との契約内容や保険商品によって異なりますが、代理店によっては手数料の高い商品をおすすめすることがあります。
保険について知識がない人には「代理店の人が選ぶおすすめの保険商品」がどうしても魅力的にみえてしまうでしょう。
ですが、おすすめされた保険を鵜呑みにせず、客観的に判断することが必要です。
セカンドオピニオンをもつ
上記を認識した上でおすすめするのが、セカンドオピニオンをもつこと。
第三者の立場で相談できる人を見つける、複数の比較サイトで検討する…などです。
こうすることで、保険をより客観的に判断することができますよね。
また、比較サイトでは「ファイナンシャルプランナーに相談できるサービス」を提供していることも多く、相談は基本的に無料です。
いくつかの比較サイトから、家計管理のプロであるFPに無料相談してみるのはおすすめですよ。
最強の保険と噂されている共済
ネットで検索すると「共済 最強」と出てくるのをご存知でしょうか?
自宅のポストに封筒が入っていて共済を知っている、という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、保険のプロでも「共済のみ」でやりくりしている方も多いんですよ。
共済は県民共済や都民共済・JA共済やコープ共済など様々あるので、まずは、あなたのお住まいの地域にどんな共済があるのか調べてみることからはじめましょう。
ここでは都民共済を例にとりますね。
都民共済の場合は民間の保険と違い、0歳〜17歳・18歳〜60歳・60歳〜65歳までそれぞれの年代ごとに何歳から入っても保険料が変わりません。
民間企業の保険は年齢が上がるごとに保険料も上がるので、まずこの点が違います。
例)30歳女性 死亡保証と入院保険を合わせた総合保証型 / 都民共済 | |
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事故での入院 1日あたり | 10,000円 |
病気での入院 1日あたり | 9,000円 |
交通事故で死亡 | 2,000万円 |
交通事故以外 不慮の事故で死亡 | 1,600万円 |
病気による死亡 | 800万円 |
月々の支払い額 | 4,000円 |
都民共済の主な保障は上記です。
病気による死亡保障が少し弱い印象がありますが、バランスが良い保険といえますよね。
がん保険や先進医療の特約をつけることもできるので、共済一つで色々な保険に加入できるのはわかりやすいです。
共済保険もシングルマザーの保険選びのひとつの選択肢となりえます。
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まとめ
母子家庭のお母さんが、どのような保険に入るかは「保障に対しての価値観」と「保険料を毎月払い続けられるか」という家計とのバランスによります。

35歳女性の1,000人あたりの死亡率は0.4%。35歳の若さで亡くなる確率は、2,500人に1人です。
55歳女性の死亡率は約2%なので、500人に1人。
この死亡率を高く、リスクとみるかどうかはあなた次第です。
少々ひねくれた考え方かもしれませんが、保険会社は死亡率などを計算した上で、絶対損をしない保険料を割り出しています。
ですので、保険に加入する側のあなたも、このような考え方で冷静に計算してみるべきです。
保険を選ぶうえで一番大切なのは、
人に任せきりにしないで自分で考えること・計算すること
保険は難しく分かりづらいところも多い商品ですが、セカンドオピニオンをみつけ、あなたにとって最善の保険を選びましょう。
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